無虚ろな視線の先に思い描くのは僕だけにしか見えない透明な存在の僕。 もたれかけたいすに重くのしかかるのは 目の前に飛び出した僕が拒絶した ずっと背負ってきたあらゆる不条理と苦痛。 ただ苦痛から逃げ出したかっただけなのに 蒸発して煙のように四散を始めた僕とともに 生きようとする情熱さえも次第に冷めていくのはなぜだろう。 秒針の刻む、音と音の間の一瞬が永遠であるかのように 無である存在は時間のはざ間にとどまりつづけている。 =========================== 無断転載を禁じます GloomyWind 2003/3/24 =========================== |